2017年2月16日木曜日

インドの歯科事情

インドのシルプルという田舎町で僧侶として暮らしている12期生平野文興氏(2016年2月に懇話会をしていだたきました)より、インドの歯科事情の便りが届きました。
言葉の問題もあり相互理解が不十分で正確性に欠けると思いますが、写真と合わせてご覧いただければと思います。

先日、この街(ナグプールと言う人口約250)の技工所を二ヶ所見てきました。
一ヶ所は、技工士(多分有資格者は少ないのでしょうが)10人くらいいたと思いました。
技工室は綺麗とは言えませんでしたが、スペースはたっぷりあり、技工室、応接室、事務室もそれぞれガラスで仕切られ、ヨーロッパの近代ラボのスタイルを思わせるようでした。
主として、クラウンブリッジのラボで、上下の部分的なインプラント、 ポーセレンブリッジなどの作業をしており、その技術内容は、日本のそれと大きな違いは感じませんでした。

インドは貧富の格差が大きいようで、富裕層を対象にした歯科医師からの受注品でしょう。
ポーセレン技術者はここでも給与が高いようです。

もう一ヶ所はワンマンラボで、45年技工をやっているという65才の方でした。
古いビルの6畳くらいの一室で、義歯専門の様です。
技工料金は上下のフルで、800ルピー と言ってましたから、日本円では約¥1200 (人工歯は歯医者持ち込みとの事)となりますから、日本の凡そ1/10 でしょう。
歯医者の患者さんへの請求金額は、1500-2000ルピー(¥2400¥3200) らしいです。
彼の話であって、実際確認はしていませんがインドの現実だろうと思います。

インドは 物価が安いとはいえ、せいぜい日本の1/51/3くらいだと思いますので、この国でも日本と同じく入れ歯も技工料金もかなり低価格です。
歯科は、一般医療より評価が低いのかも知れません。
多分、日本のような医療保険制度ではないとおもいます

聞くところによれば、インドの技工士教育は学校がボンベイに一校あるだけで、そこに行けない人は、日本で昔そうだった様に、歯科医院で歯医者から技工を習って技術を身につける様です。
12億の人口の国で、わずか一校あるだけ いうのは事実なのか、確認のしようがありませんが、技工士教育が進んでいないのは事実でしょう。

以下、インドでつらつら思ったことです。

たのしみは 暗きに起きて 茶を沸かし、梅ぼし食いて、息入れしとき。
    昼間は熱いので、朝、かなり早く起きます。日本から持ち込んだ、お茶と、梅干で………
たのしみは インドの味も 悪からず 一人味わい 景色見しとき。
   なんでも、腹をすかせれば、美味しいと思って食べられます。
たのしみは  屋根に上りて 田の中に サリーの揺れる姿見しとき。
    殆ど女性が田んぼで働いています。サリーは色とりどりで、実に色彩豊かです。
たのしみは 日本の遊びを 子供らに 伝えて共に笑いしとき。
     近所の子供達と、身ぶり手ぶりで、コミュケーションとりながら遊んでます。
     どこの国であっても子供は無邪気でかわいいです。国の宝。
  立派に育って欲しいものです。
たのしみは 河原に入りて 寝転んで あゝ、温泉とほくそ笑むとき。
    近くを、幅広い河が流れていて、乾季には、水流が細くなって、太陽に熱せられ、
水温があがり、温泉が流れてくるようになります。
たのしみは 帰国し、豆腐、 膳に置き、熱燗ふくみ 国思うとき。
    やはり、故国はいいもんです。これから湯豆腐がいいですね。

平野文興(12期)